介護職員処遇改善交付金



介護職員処遇改善交付金は、介護保険制度の下でサービスを提供している介護職員の処遇を改善するために平成21年度の介護報酬改正3%に加えて行われるものです。介護報酬の増額改正と違って介護職員の給与アップにしか使えない不便さはありますが、平均して介護職員一人当たり月々1万5000円の支給を設定しているこの交付金には魅力があります。貰わない手はありません。

交付額 =介護報酬総額 × 交付率

交付率は小規模多機能型居宅介護の4.2%を最高に、介護サービスの内容によって設定されています。

必要な書類は4種類

申請に必要な書類は次の4種類だけです。

  1. 承認申請書
  2. 介護職員処遇改善計画書
  3. 給与規程を含む就業規則
  4. 労働保険加入が確認できる書類

3の就業規則は常時雇用10名未満の事業場で作成していないところでは不要です。4の書類は労働保険保険関係成立届、労働保険料等の納入証明書等の既に手持ちの書類です。従って、新たに作成する書類は、1と2だけです。どちらもMS-Wordの様式が用意されています。

承認申請書の作成は至極簡単

承認申請書の名称は正式には「平成21年度介護職員処遇改善交付金対象事業者承認申請書(兼介護職員処遇改善交付金の支給決定の申請書)」となっています。作成は簡単です。MS-Wordの様式に法人名と代表者名を入力して代表者印を押印するだけです。

改善計画書は見込み額で

交付金は介護職員の賃金改善に要する費用に当てられるものです。平成20年度下期(平成20年10月~21年3月)を基準にして、賃金改善実施期間内に賃金を改善することによる増加見込み額を記載します。他にも、細かい記載事項はありますが、作成するにあたり特に難しいところはないようです。施設が一箇所のところは、この改善計画書一枚で終わりです。複数の施設でサービスを提供しているところは、もう1枚か2枚の添付書類を要求されますが、ここではその件は省略します。改善計画書の内容を全職員に知らせた上で提出することになります。

平成22、23年度はフル支給

平成21年度は、交付金事業が期の途中から始まったために4ヵ月分の支給が最大です。平成22年度、23年度も交付金制度は継続されます。この2年間は12ヶ月分がフルに支給されますので当然に支給額が増えます。申請は年度毎することが必要です。

交付金の用途は介護職員の給与アップだけ

介護職員の処遇改善を目的にしている交付金ですので、介護職員の給与アップ以外の目的には使えません。給与のアップ方法としては、ベースアップ、定期昇給、手当て、賞与、一時金のどれであっても介護職員の給与が増加するものであればかまいません。また、次の金額を含めることは認められています。

  • 給与アップに伴う法定福利費(社会保険費、労働保険費等)の増加分
  • 法人事業税における給与アップ分に応じた外形標準課税の付加価値額増加分
  • 介護職員を派遣で受けているときの派遣料金の値上げ分

新規採用者や人員構成の変動があっても、平成20年度下期に比べて給与がアップしていることを示すことができれば交付金を使用することができます。

社会保険労務士の利用を

小規模の事業者では、手間に対してメリットが少ないと考えているところもあると聞いています。このときは社会保険労務士を利用することにより手間の大部分を低減することができます。介護職員処遇改善交付金の支給を受けて職員の待遇改善に活かすことが職員の定着率を高めることにつながり得策となります。

          ◇

          ◇

          ◇