5月号 社員のヤル気を育てる3要素

よく言われます。会社の発展は社員のヤル気に懸かっている、と。社員のヤル気に火をつける方法は多くの書籍やセミナーで語られています。ここでは、若者を中心にヤル気を醸成するためのポイントを整理してみましょう。

ヤル気には土壌が必要

土壌とは、社員が安心して働ける環境です。良い行動と悪い行動、賞罰のルールが明確になっていることが大切です。これらがはっきりしないと不安です。若者は面倒なことを避けようとする面を持っています。会社のためを思っての行動が、減給の対象になったり、解雇になったりでは、新しいことや面倒になりそうなことを極力避けてしまいます。これでは困ります。会社に合った就業規則等のルールを整備し、規定通りに運用することです。当たり前のことですが、会社が労働基準法や労働保険、社会保険法等の法令に違反していては「ヤル気を出せ」という方が土台無理な話です。法令順守は基本中の基本です。

ヤル気には太陽が必要

太陽とは、社員が向かうべき方向です。会社理念や会社目的が社員の目標や価値観と合致しているとき、社員は持てる力を十分に発揮します。特に若者は意外な力を発揮します。社長さんは、機会をとらえては会社理念や会社目標を示して、会社の活動が社会に貢献していること、人々の生活に役立っていること、価値あること、これらを繰り返して社員の胸に届けることです。

ヤル気には水・栄養が必要

水・栄養とは、社員に対する報酬を含めた見返りです。社長さんは高い給料を支払うことが唯一の見返りと考えているケースが多いようですが、そうでもありません。というか、若者は給料の現実をよく知っていて、案外今の給料に満足していることが多くあります。それよりも、社員のヤル気を引き出すには、会社から感謝され頼りにされていることを知らせる方がよく効きます。

関心は最大の褒め言葉

携帯メールで、対人関係を保っている、上司・先輩との飲みニケーションには興味を示さない。そのように言われる若者です。直接の対人関係に疎い分だけ、直接のコミュニケーションには良くも悪くも敏感です。社長さんから直接、「昨日の仕事よかったよ。ずいぶん努力しているね」とか「君がいてくれて助かった」、こんな言葉で関心や感謝を示されると、これに反応して社長さんのファンになるかも知れません。質の高い人間関係を構築することによってヤル気は向上し、仕事の能率が大きく変わります。

今回は、社員のヤル気を醸成する3要素、「土壌」、「太陽」、「水・栄養」を紹介しました。社員をヤル気にさせることなしに会社を発展させることはできません。社会保険労務士は、土壌の改良を就業規則の制定・見直し、労働・社会保険の手続きを通じて行い、会社の発展を支援しています。

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社会保険労務士丸山事務所は、「会社の発展とそこで働く社員の幸福の実現」を全力で応援します。

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