6月号 助成金の受給方法

2014年6月(第61号)

助成金は、融資と違って「返さなくてもよいお金」と言われ、できれば貰いたいものですが、申請方法が複雑で分からないとの声をよく聞きます。今回は、厚生労働省の雇用関係の助成金について受給方法、留意事項を整理してみます。

雇用関係の助成金とは

助成金は、雇用を維持したり、新たな雇入れをしたり、雇用管理の改善や社員の能力開発を行う会社に対して支給されます。助成金は政策誘導策の1つですので、誘導しようとする政策に基づいてアクションを取った会社に支給されます。優良会社の表彰ではないので、既に先進的な会社運営の結果として政策誘導先に達しているところには支給されません。
大部分の雇用関係の助成金は、雇用保険二事業を財源として給付されています。つまり、助成金の財源の大半は、会社が負担しているのです。

受給方法による3類型

筆者は、助成金を受給方法により次の3類型に分類しています。
①申請通知型:助成金の受給資格を充たすと、行政から支給申請を促してくる助成金です。会社は、指定された期日に求められた資料を用意して示された窓口に提出するだけで助成金を受けることが出来ます。就職が困難な障害者や高齢者等を雇用したときに支給される「特定求職者雇用開発助成金」がこの型になります。
②事前整備型:規程を整備したり、目標値を公表したりと、事前に環境を整備した後に措置を実施したときに支給される助成金です。労働局の雇用均等室が行っている両立支援の助成金の一部がこの類型に該当します。
③計画認定型:政策誘導型の助成金の大部分はこの類型になります。事前に計画書を提出して認定または確認を受けた上で、計画に沿って措置を実施します。計画の実施後に、その結果を添えて支給申請する流れになります。計画書の認定や確認以前に措置に着手すると受給対象から外れます。計画書通りに実施しないときには事前に変更届けを必要とするケースが多くあります。
手続きが煩雑で、手間が掛ると敬遠する会社が多いようですが、それでは折角の助成金を逃すことになります。はじめての会社では、専門家に相談することも選択肢の一つです。

受給のための留意事項

頂ける助成金は積極的に取ることを勧めていています。解雇や退職勧奨等の事業主都合による離職者がいると、多くの助成金は支給対象から外されます。つまり、助成金を受給するためには解雇や退職勧奨は極力避けなければなりません。その一方で筆者は、助成金を受給することを目的に、必要な解雇や退職勧奨を避ける行為は本末転倒であると考えています。助成金が支給されなくても経営が傾くことはありませんが、不良社員や余剰社員を抱えていては、経営が傾いてしまいます。
助成金は「受給できればラッキー!」ぐらいの位置付けが丁度よいのです。会社にとって重要なのは、あくまで本業です。助成金の受給のために、本業に支障を生じるような行為を避けること、これも重要な留意事項です。

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