Q: 産前産後休業が終わりに近づき、育児休業に入る前に体調を崩して入院した社員がいます。育児休業を取ることはできないでしょうか。
A: 育児休業を取ることは可能です。また就業不能の状態が4日間以上になれば傷病手当金を受給することもできます。
育児介護休業法では、希望者は産後8週間の終了後に子が一歳に達するまでを育児休業期間として会社を休めることを保証しています。また、この休業した期間中会社からの給与が支給されないときは雇用保険の育児休業給付金を支給申請することができます。
では、入院をして育児が十分に行えない社員が育児休業を取ることは可笑しいのではとの疑問が生じます。
この件に関してハローワークの担当者に確認をしました。育児休業は病気やケガでたとえ入院していたとしても取得可能とのことです。育児期間に入院していることを調べる術がないこともありますが、そもそも育児とは直接に手を掛けて行うこと以外にも幅広いものです。当然、入院している期間も育児休業給付を受けることができます。
一方で傷病手当金の支給要件は、
- 病気やケガで療養中であること
- 労務不能であることを医師が証明したとき
- 4日以上休んだとき
- 給料を受けていないとき
育児休業中であっても、この4要件を満たせば傷病手当金を受給することができます。ただし、産前産後休業中は健康保険から出産手当金が支給されていますので傷病手当金を受けることができません。
育児休業給付と傷病手当金を両方とも受給できるのはちょっと意外ですが、それが可能です。
(2022年12月 回答)