休職中の社会保険料

Q: 私傷病で休業している社員は、催促をしても社会保険料の支払いをしてくれません。保険料の負担が大きいので喪失手続きを考えています。手続きはできますか。

A: 残念ながら喪失手続きはできません。

 社会保険の喪失手続きですが、喪失するためには要件が必要です。死亡、退職、契約変更による短時間勤務、70歳もしくは75歳に達したことが要件です。保険料の支払いがないことは要件になっていません。従って、喪失の手続きをすることはできません。

休業中は無給ですので、月額変更をして保険料を下げることもできません。月額変更のためには、昇給・降給等のために固定的給与に変動があったことが前提で、さらにその後3ヶ月間の給与支払い基礎日数が17日以上であることが要件です。例え、給与を下げる契約変更ができたとしても、17日要件が満たされないので月額変更はできません。

休業中に傷病手当金の支給を受けているケースでは、傷病手当金を一旦会社が受け取り、保険料その他の控除をした後に社員に支払うことが可能です。本人の同意が必要ですが、健康保険組合に相談してみては如何ですか。

なお、今後の課題となりますが、社会保険料の支払いを休業継続の要件とすることを就業規則に規定することも一策でしょう。

社会保険労務士丸山事務所は、「会社の発展とそこで働く社員の幸福の実現」を全力で応援します。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。