10月号 雇用時のミスマッチ

2014年10月(第65号)

「企業は人なり」と言われるように、会社にとって人材の確保は重要な課題です。しかし、会社と求職者の間に思惑の相違があり、ミスマッチを引き起こして、せっかく採用した人材が短期で退職してしまうケースが多くみられます。

今回は、雇用時のミスマッチの原因とその防止策について整理してみます。

雇用時のミスマッチとは

雇用のミスマッチは、多くに場合に職種、年齢、地域等におけるアンバランスに状態を指します。しかし、今回ここでは、会社が採用した者が、会社に合うか否かの意味で用いることにします。

雇用のミスマッチにより、①すぐに退職する、②仕事を覚えられずにお荷物社員となる、③些細なことでトラブルを起こす、ことになります。精神的に病んで、長期休職となることもあります。いずれにしても、会社が期待して採用した目的を果たすことが出来ません。

ミスマッチの原因

ミスマッチには、会社側に起因するもの、社員側に起因するものがあります。会社側に起因するものには、採用時の説明と労働条件が全く乖離しているようなことは論外として、①自社の良いところだけを強調して伝える、②教育・フォローの体制が出来ていない、③即戦力を期待して、過剰な業務を与える、④配属先に新人を排除する雰囲気がある、等が挙げられます。一方、社員側に起因するものとしては、①仕事で求められる、基礎力、専門力が不足している、②上司、同僚と人間関係がうまく築けない、③会社への期待が大きすぎる、④自分の価値観以外を認められない、等が挙げられます。いずれにしても、ミスマッチの発生は会社側、社員側双方の損失です。

会社起因のミスマッチ防止策

会社側に起因するミスマッチは、会社の努力によってある程度は防止することが出来ます。①自社の表と裏を見せる。②面接は個室でなく、社員の勤務状況が見える場所で行う、③選考で所属するメンバーの紹介なども取り入れる。④実務体験を取り入れる。⑤新入社員教育を行う。⑥達成度合いに応じて業務負荷を増やす。⑦社長やスタッフが職場への溶け込み具合を見定め、必要な精神的なフォローを行う。こうすることで、ミスマッチによる早期退職やトラブル社員の発生を軽減することが出来ます。

社員起因のミスマッチ防止策

社員側に起因するミスマッチを防ぐには、①応募者を増やす、②選考を適正に行う、③トライアル雇用の3点に絞られます。しかし、簡単ではありません。

応募者を増やすには、待遇を良くする他に、会社の魅力を伝える努力が必要です。求人広告をもう一度見直します。選考を適正に行うには、面接を面接官や視点を変えて複数回実施することが有効ですが、中小の会社では困難です。そこで、適性診断の利用が現実的です。データを蓄積することにより、会社に合った人材の傾向が見えてきます。トライアル雇用は早期に退職してしまう社員には効果がありませんが、お荷物社員やトラブル社員を排除することに有効です。

中小の会社では、人材採用に多くの時間と費用を掛けることができません。しかし、人材の確保は重要課題であることを認識して、ミスマッチの多い会社は抜本的な対策が求められます。

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