顧問先の会社からこんな電話を受けた。
昭和22年生まれのパート社員の元に、年金機構からハガキが来た。
これによると、この方の年金保険の加入期間は112ヶ月。
本人が年金事務所に相談に行くと、加入期間が8ヶ月足りない、給与から16,000円控除してもらってくださいと言われたという。
先生どういうことですか、と聞かれたので、国民年金保険料の後納の話だろうと想像した。
でも、おかしい。
国民年金保険料の後納だったら、本人が支払えばよいし、だいたい70歳を超えている方ができるのだろうか。
あれこれ思案していたら、厚生年金保険の高齢任意加入に思い当たった。
この制度なら、受給権の発生していない方で会社勤めをしていれば年齢に関係なく厚生年金保険の被保険者になれる。
パートで、普通だったら厚生年金保険に入れないような勤務時間の短い方でもOKだ。
ただし、会社が折半に合意してくれなければ保険料は全額を本人が負担することになる。
それでも8ヶ月分の保険料を納めるだけで年金が支給されるのであれば、お得な買い物だ。
年金事務所の担当者は、当然のことをしたと言えばそれまでだが、親身のアドバイスをしたと思う。
会社には、加入申請用紙と必要書類一覧表を渡し、分からないことがあったら連絡するよう伝えた。