Q: 採用を予定している者が国民健康保険の保険料を納入していないで市から催促を受けているそうです。この者を社会保険に加入させることはできますか。
A: 国民健康保険料の未納は、社会保険加入の可否には影響しません。
国民健康保険の保険料が未納で市から催促を受けている方でも、社会保険の加入条件を満たしていれば、加入させることは可能です。社会保険の加入要件は、年齢や雇用形態、労働時間、賃金額などに基づいており、過去の国民健康保険料の納付状況は要件に含まれていません。
社会保険に加入した時点で、国民健康保険は自動的に脱退対象となります。ただし、脱退手続きは本人が市区町村に届け出る必要があります。脱退をしても、未納分の国民健康保険料は過去分として支払い義務が残ります。
未納分は、引き続き市区町村から納付を求められます。原則は一括払いですが、一括で支払うことができないときは市区町村と返済計画を相談する必要があります。
会社としては、社会保険の加入条件を満たしていれば通常の社員と同様に加入手続きをすることで足ります。
未納が長期化すると市区町村が給与を差し押さえるケースがあります。このときは、会社が給与未払いと誤解を受けないように事前に本人と状況を確認してトラブルになることを防ぐことが求められます。
(2025年 9月)