2026年 1月(第200号)
今月の事務所通信では「AI(人工知能)革命」をテーマに取り上げました。
従来のIT技術との違いや、小規模企業におけるAIの活用可能性について、筆者自身の体験も交えてご紹介しております。
日常業務の中でAIが果たす役割や、導入のしやすさなど、実務に直結する内容となっておりますので、ぜひご一読いただければ幸いです。
近年、「AI(人工知能)が社会やビジネスを大きく変える」と盛んに言われています。今月は、AIと従来のIT技術との違い、小規模の会社における活用の可能性について筆者自身の体験を交えてご紹介します。
ITとAIの違い
従来のIT化は、作業の「自動化・省力化」が中心でした。計算、記録、検索、伝達といった定型業務を、コンピュータが人間の代わりに正確に処理する仕組みです。これらは、あらかじめ人間がルールを設定し、その通りに動かすものです。システム導入やカスタマイズが必要となるため、小規模の会社にとっては導入コストや運用負担が大きいという課題がありました。
一方、AIは「知的作業の自動化」を可能にします。文章作成、要約、判断、企画、分析など、これまで人間が頭を使って行ってきた業務を、AIが簡単にこなせるようになりました。特に生成AIは、人間の指示を理解し、必要な文章や資料を“自ら作り出す”点が大きな特徴です。従来のITが「道具」であったのに対し、AIは「共同作業者」に近い存在と言えるでしょう。AIは従来のIT化の延長線上にありながら、人間の知的活動そのものを補完するという点で、まさに“革命”と呼ぶにふさわしい技術です。
AIの利点
AIの最大の利点は「導入のしやすさ」です。従来のIT化でも、Excelを使って単に縦横計算する程度であれば、大きな負担なしに成果を上げることができました。しかし、それ以上の機能を求める場合には、プログラムの開発やシステム導入が必要となり、費用が発生しました。
ところが、AIはパソコン1台ですぐに利用できます。たとえば、社内文書の作成、求人票の作成、面接質問の準備、業務マニュアルの改善、営業メールの作成、プログラムコードの作成など、日常業務の多くをAIがサポートしてくれます。
プログラムコードの作成例
筆者自身の体験を紹介します。趣味の英語学習用に、文章の表示と音声ファイルの再生をExcelシートで行っていました。しかし、Excelではいつでもどこでも利用することが難しく、スマホアプリへの移植を考えるようになりました。
繰り返し再生や再生速度の設定、学習記録の作成など十数項目の希望をまとめAIに可能性を尋ねたところ、「すべて可能」との返答でした。スマホアプリの作成知識が全くなかったため、まず何から始めればよいか、開発にパソコンが使えるか等を尋ねたところ、AIはGoogle開発のFlutterという環境とDartなる言語を勧めてくれました。
その後、開発環境の整備や操作方法をAIに教わりながらコードの作成も依頼することで、わずか1ヶ月後には、スマホアプリ開発に無縁だった“ど素人”が、それなりのアプリを完成させることができました。まさに衝撃的な体験でした。
まとめ
小規模の会社にとって、AIの最大のメリットは「大会社並みの生産性を低コストで実現できる」点です。まだAIを体験されていない方は、無料で使えるGemini やChatGPT、あるいはCopilotなどの生成AIに触れてみることをお勧めします。きっと新しい可能性を感じるはずです。