Q:正社員の求人票に、「はじめの数か月をアルバイトとして契約し、お互いが良ければその後正社員として起用する」と記載することは可能でしょうか。
A:この条件で求人票に「正社員」と記載することは難しいと考えます。
ご質問の意図は、雇用形態は「正社員」としておいて、「求人に関する特記事項」欄あたりに、例えば「入社後3ヶ月間はアルバイトとして勤務し、適性があり本人が希望する場合は正社員として起用する」と記載できることの可否と推測します。
ハローワークへの求人の申し込みでは、「求人区分」として「フルタイム」と「パート」があります。更に雇用形態の中で、フルタイムは「正社員」、「正社員以外」、「有期雇用派遣労働者」、「無期雇用派遣労働者」に分けられています。
「正社員」の法律上の明確な定義はありません。一般には、「期間の定めのない労働契約」で、かつ「フルタイム」、「直接雇用」といった意味で使われ、ハローワークもその意味で使用しています。同様にアルバイトも法律上の定義はありませんが、一般的には有期のパートタイマーで使われます。「正社員」と「アルバイト」では、全く異なる雇用形態です。
採用後の数か月を、「アルバイト」として契約することは、正社員の試用期間とは全く異なります。最初の数か月がアルバイト契約(パートタイム労働者)として成立する場合には、これは正社員の「試用期間」ではなく、最初から別種の雇用契約を結ぶことになります。この場合、労働契約の種類・期間・賃金・労働時間・終了条件などを、その後の正社員採用とは別に明示する必要があります。
一方、適性確認を目的として最初の期間を設けるのであれば、一般には「試用期間」を設ける形で、同一の正社員雇用契約の範囲内で一定期間を試用と位置づける方がはるかに明確です。
御社の雇用のミスマッチを避けたいとの思いはよくわかりますが、法律上のリスクや会社への不信感を生じさせる恐れのある求人票は避けた方が得策です。因みに、ハローワークでは、特記事項に上記のような記載のある求人票を受け付けることはありえません。
(2026年 4月)