メンタル不調者の解雇

Q:中途採用した社員が2週間ほどで会社に来なくなり、「メンタル不調」での1ヶ月休養の診断書が提出された。入社1年未満では休職制度はありません。解雇することは可能でしょうか。試用期間は3ヶ月です。

A:解雇は可能ですが、まずは退職勧奨をお勧めします。

体調不良、なかんずくメンタル不調の方への対処にはいつも悩みが尽きません。
とは言っても、業務に支障が現に生じていますので、会社として適切に対処する必要があります。

試用期間での採用取り消しも「解雇」ですので、訴訟に発展するリスクはゼロではありません。

よって、次の段階を踏むことを提案します。

(1)「1ヶ月休養の診断書」を尊重して、1ヶ月を待ってみる。
 本人にはそれまでに復職できないときは「退職してもらう」旨をほのめかしておきます。

(2)1ヶ月を経過しても復職できないときは、回答期限を設けて退職勧奨を行う。
 退職の意思確認のために、「同意書」を用意しておいてください。

(3)回答期限を過ぎても「退職」の意思を示さないときは、30日後の解雇予告通知を行う。
 解雇理由は、就業規則の「従業員として不適格と認められた」でよいでしょう。

解雇はいつでも会社にとってリスキーなので、できれば(2)の退職勧奨で解決することが望ましいところです。そのため、本人が退職できるように何らかの便宜を図ることを検討してください。

便宜としては、

  • 傷病手当金の受給手続き支援
  • 雇用保険の受給延長手続き支援
  • 規定がないと難しいのですが、療養手当のような金銭的な援助

が考えられます。傷病手当金は同一傷病について1年半の制限がありますので、前職で既に使い切っている可能性もあります。要確認です。

(2026年 8月)

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